結婚相談所で日々、仲人業に励んでいるハピアです。
交際一週間で結婚するのはある意味、簡単です。入籍すれば結婚したになるからです。ただ私の場合は末期ガンの父の容態が日々刻々と悪化し、残された余命が風前の灯となっていました。『花嫁姿を見せたい』という思いがあったので、結婚式までするという時間との闘いとなりました。
交際3日目 たび重なる偶然の奇跡
私は上司に事情を話し、しばらく休暇をいただき、主人は仕事に戻りました。ちなみに職場では驚き驚きだったそうです。いきなり仕事仲間がお付き合いもしていないのに、「結婚!?」当然驚きますよね。
「花嫁姿を見せる」ためには何より衣装がなくては話になりません。
幸い地元の美容師さんでブライダルの専門の知人がいました。プライベートでもお世話になっていましたが、花嫁作りの専門でお弟子さんを抱え、遠方の出張も多い先生です。
その先生と連絡が取れれば間に合うけど、無理なら花嫁姿はあきらめようと思いました。夜でしたが自宅にお電話をしました。すると、その先生が出られました。その瞬間、「大丈夫、間に合うかも」と安堵の思いがしたことを憶えています。
事情をお話ししたら、「大丈夫、そういうことなら、なんとか当日も都合つけて着付けもメイクもするよ。明日、衣装合わせをしましょう」となりました。奇跡の奇跡でした。
また信仰している宗教の礼拝堂で結婚式をできるかと電話した時、「先程、当日のキャンセルがあって大丈夫ですよ。親孝行できて良いですね」とのことでした。何か神様から急げという応援と祝福をいただいている不思議な感覚がしていました。
一方、主人は主人の母に連絡をしようにも手元に手帳がなく、引っ越したばかりの母の電話番号がわかりませんでした。ただ、ここでも不思議な奇跡がありました。
電話の前で数字が浮かんだので、押すとなんと義母が出たそうです。嘘のような本当の話です!でも奇蹟でした!
主人は結婚の報告と急だけど結婚式を週末にしたいという事情を話したところ、「全面的に協力するから」という力強い言葉をもらいました。
女手一つで主人を育てた義母は腹が据わっていました。義母から万一、反対されたり急がないよう言われたら、断念しようと思っていたので、まだ見ぬ義母に心から感謝しました。
交際4日目 結婚式だけでなく、披露宴もする!
次の日、母と衣装合わせに行きました。一応、女性ですので花嫁衣裳の好みや夢みたいなのはありましたが、ここは「間に合えばいいので、私も主人もサイズが合えば何でもいいです!」で臨みました。
ただ私をよく知る美容師の先生です。納得しません。「ハピアさん、当日に間に合うようにするから、私に任せてくれる?」と言われ、二つ返事をしました。
美容師さんはわざわざ当日に間に合うように遠方にドレスを選びに行ってくれました。何を着るのかは当日のお楽しみとなりました。
後日、美容師さんにもいわれましたが、お弟子さんから「あんな欲のない花嫁さんは今まで見たことがない。先生が納得したもので選んでもらえて良かった。」といわれたそうです。本当にありがたいことでした。
母と父の病院に行く途中、母は「花嫁姿を見せるなら結婚式だけではなく、簡単でいいので披露宴をしたらどうだろう」という話になりました。母の英断でした。
病院に向かうとその日の父は苦しそうだけど、心配するなと強がっていました。
父の容態を見て、もしかして間に合わないかもと不安がよぎりました。
夜に主人とも相談して、「なんとか間に合うように簡単でいいので披露宴をしよう。お母さんの気持ちも汲んで、全力を尽くそう」と話しました。
交際5日目 「プロポーズしてないよね?」
披露宴会場は結婚式の礼拝堂の近くの料亭で予約をしました。急な予約でしたが、親戚と親しい友人に声を掛けました。
私には兄が二人いるのですが、この時期に下の兄はハワイで有休三昧で「いきなり結婚するなよー」と言われました。いやいや、父親がこんな時にハワイ行っている兄に言われても?という感じでした。
義母に会うために、一旦新幹線でその日は往復しました。義母は結婚式と私の両親にあいさつをしに来てくれる約束をしてくれました。
実家に戻る時、ふと主人に「そういえば私、プロポーズされてないよね?」と思わずいってしまいました。「今さら?」みたいに驚く主人でした。
これが結婚相談所であるある話につながりますが、「ちゃんといって。」みたいな問答をした憶えがあります。
(みなさん、プロポーズや結婚式、新婚旅行、指輪などなどは後々不満が残り易いので、きちんとしましょうね♪)
交際6日目 父の肺ガンの影が消えた!
ここで一番の奇跡をいただきました。父の肺ガンの影が検査で消えていました。
主治医の先生にも「お父さんなりにがんばっているね。娘さんの結婚式を邪魔する訳にいかないし、花嫁姿見たいよね。何とかがんばれると思うよ」と声を掛けてもらいました。
「本当にお父さん、ありがとう!がんばってね。」心から祈るような思いでした。
呼吸が苦しいのもあって、私がお見舞いに行っても、「準備があるんだろう?帰れ帰れ」と言われました。
真意は分かりません。苦しくて体力を温存したいのか、私のことを思ってくれていたのか、父も精一杯がんばってくれている、私もできることを精いっぱいしよう。最後の恩返し、花嫁姿を見てもらおう。
「どうか間に合いますように・・・」天に祈る気持ちでした。
結婚式前日 義母が結婚していた?!
前日に主人が実質の仲人のYさんと義母を連れて来てくれることになりました。簡単な観光をして、実家へあいさつにきてくれました。
なにせ交際1週間なのでお互い知らないことだらけです。
結婚式の日に入籍もしようということで、義母に戸籍謄本を持ってきてもらいました。ビックリしたのが主人です。
主人いわく、「戸籍謄本みたら、いつの間に母が2年前に入籍してるんだけど・・・」
「えっ、再婚?・・・知らなかったの?」
再婚より、それを伝えないで結婚?それも2年前?そんな親子関係あるんだと私も驚きました。
さすがにここで義母が再婚をしていた話をするとややこしくなるので、二人の間で「この話はまたにしよう」とお互い、知らないふりをすることにしました(笑)。
ほとんど思考停止の新事実でした。なんといっても時間がなかったのです。当然、この話は私の両親にも伏せました。
今思うと、義母の電話番号を知らなかったり、再婚しているのを話していない親子ってどうなの?と踏みとどまる時間もなく、勢いでよく結婚したもんだと思います(笑)。
ちなみに義母が今年亡くなりました。そのエピソードがこちら↓
長くなってすみません。
次回で結婚エピソードは最後にしますね。もうしばらくお付き合い下さい。
私の結婚エピソード⑤ 実は交際一週間で結婚式を挙げました! – 婚活力UP!~幸せな結婚をしよう~
私の結婚エピソード①はこちら
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